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【BFD】 7. BFDは指名ルータ問題を救うか?

7. BFDは指名ルータ問題を救うか?

ブロードキャスト型のLANでOSPFを使うと、指名ルータが自動的に選ばれます。 指名ルータのミッションの一つに、ネットワークLSAを作成する、というものがあります。

指名ルータのインタフェースが障害を起こすと、そのセグメントには一時的に指名ルータがいない状態に陥ります。 そうするとネットワークLSAが古いままとなり、たとえ迂回路があっても、 新しい指名ルータが決まってネットワークLSAが作り直されるまで通信は途絶えてしまいます。

BFDプロトコルを使えば、隣接ルータの死活情報を常に把握します。 はたして、BFDによる障害検知は、このような指名ルータ問題を解決するのでしょうか?

次のネットワークで、R1-R2-R7は同じブロードキャストネットワークにいます。 R5-R7間の通信は常に図の左側、R1-R4側を通るようにコスト設計しています。

このとき、R1がfe-0/0/0上で指名ルータをしていると、そのケーブルを抜いたときにはおよそ40秒の通信断時間が発生しました。 これはブロードキャスト型の宿命なのですが、 BFDを使って指名ルータのダウンを高速に検知してもダメなのでしょうか? 実験してみましょう。

設定 ( R1  R2  R4  R6  R6  R6)

まず、R1が指名ルータになっていることを確認します。 LSAの一覧を見ると、R1(Router ID=192.168.254.1)がネットワークLSAを作っていますので、 R1はfe-0/0/0上で指名ルータになっています。

R7c2514#show ip ospf database

            OSPF Router with ID (192.168.254.7) (Process ID 100)

                Router Link States (Area 0)

Link ID         ADV Router      Age         Seq#       Checksum Link count
192.168.254.1   192.168.254.1   175         0x80000168 0x4A34   4
192.168.254.2   192.168.254.2   175         0x800001B5 0xC80C   4
192.168.254.4   192.168.254.4   273         0x80000009 0x670    3
192.168.254.5   192.168.254.5   1225        0x80000004 0xB53F   2
192.168.254.6   192.168.254.6   880         0x80000011 0x62E9   4
192.168.254.7   192.168.254.7   484         0x80000006 0xCB1C   2

                Net Link States (Area 0)

Link ID         ADV Router      Age         Seq#       Checksum
192.168.1.2     192.168.254.2   175         0x80000004 0xAB8D
192.168.2.6     192.168.254.6   1122        0x80000008 0xA462
R7c2514#

次に、R1-R2間でBFDが走っていることを確認します。

gsi@R1# run show bfd session
                                                          Transmit
Address              State     Interface     Detect Time  Interval  Multiplier
192.168.1.2          Up        fe-0/0/0.0          0.600     0.200      3
192.168.1.7          Failing   fe-0/0/0.0          0.000     1.000      3

2 sessions, 2 clients
Cumulative transmit rate 6.0 pps, cumulative receive rate 5.0 pps

それでは、R5→R7にpingを打ち続けながらR1のfe-0/0/0を抜いてみましょう。

R5#ping
Protocol [ip]:
Target IP address: 192.168.254.7
Repeat count [5]: 1000000
Datagram size [100]:
Timeout in seconds [2]:
Extended commands [n]:
Sweep range of sizes [n]:
Type escape sequence to abort.
Sending 1000000, 100-byte ICMP Echos to 192.168.254.7, timeout is 2 seconds:
!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
途中省略
!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!.UUUUUUUUUUUU.................
.........!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
Success rate is 95 percent (812/851), round-trip min/avg/max = 1/3/8 ms
R5#

残念! およそ40秒の通信断時間になっています。 やはりBFDを使って指名ルータがいなくなったことを検知しても、 Helloを使わないと新しい指名ルータは選出できないということですね。

おしまい。

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